昨年度から試験的に東北、盛岡からホダ木を取り寄せ。
試験的に栽培をしておりました。
なぜなら、原木椎茸には2パターンあって。
・形成菌
オガ菌を駒状に固めてしいたけの菌糸を培養したタイプの菌。 発泡スチロールの蓋がついているので、そのまま指で押し込む。誰でも簡単に手で植えられる。
オガクズに発砲スチロールで植菌をすると言うもの。
・駒菌
水分調整した木片(駒)にしいたけの菌糸を培養したタイプの菌。キリで25mmから35mmくらい深さで原木に穴を開け金槌のようなもので打ち込む。一般的にオガ菌・形成菌よりも発生の時期は遅め。 (植菌から2夏経過以降)
この2つの違いは、
形成菌は発砲のゴミが残ってしまうのと、発芽は早い。山で育てるにあたってゴミは極力減らしたいと言うよりもゴミはダメでしょ。と言う思い。拾ったとしても数個は残ってしまうし、他の動物が口にしてしまう可能性など色々と考慮した結果使わなかった。ひと夏を過ぎると収穫できる速さは魅力的。
東川原木椎茸が使っている。
一方の”駒菌”は、ふた夏を過ぎなければ生えてこない。
しかし、このふた夏というのが原木に菌の周りを良くし品質や味わいなど少し違いが出る。できればゴミも出ない、美味しい。それに越したことはないと思った。これからも僕は駒菌を使い続けるんだろうなーと。
今回仕入れたのは、盛岡の原木椎茸農家の友人が送ってくれた。
本数で言うと20本程度ですが、原木から椎茸が生えてくる!と言うのを体験したいのと、実際にホダ場として進めている場所で生えるのか?
あとは、虫との共存に関してでした。
山の木は天然林で、人の手は入っているが農薬どころか肥料すら与えられない環境で落ち葉や虫の死骸が栄養に変わっていきながら冬は葉っぱを落としじーっと耐えている。また春になると虫の糞尿などを栄養にかえ、落ち葉が積もり積もって栄養になっていく。どこの山に入っても木がおいしげに生えているところは土壌がふかふかです。
もちろん、ミミズくんも多く良い土壌だなーと感じずにはいられない。
先輩のお友達夫婦に完全無農薬の農家の方がいて、何度か山にも来てもらったりしながら先輩からの助言などを頂きながら虫を完全にシャットアウトすることは不可能ですし、無農薬だからこそやりたい椎茸だったので下草刈りから色々と勉強させてもらった。
道外の方なのですが、
現地にも初めて取材以外で人を入れてくれた。今でも感動的な場所で神秘的な猪の掘った穴や、クモの巣の数々は生き物も精一杯生きていてその中で農業をしている。まさにそんな感じだった。
浸水して、一週間程度で立派な椎茸となった。
本来であれば、スプリンクラーで散水をするのですが今回は本数が本数なので横の小川にそのまま漬けてみた。
3日くらいで写真のようにモリっとした良い椎茸が生えてきた。
少し感動した。